EPAにはどのような特徴がありますか?
EPAには、次のような特徴があります。
■抗うつ作用も報告されています。
■EPAは、DHAとともに魚油に多い不飽和脂肪酸です。
■高脂血症や高血圧を改善し、虚血性心疾患を予防します。
EPAにはどのような効能がありますか?
EPAに期待されるのは、次のような効能です。
■動脈硬化の改善
■精神神経症状を改善する作用
■高脂血症を改善し生活習慣病を予防する作用
■血圧を固まりにくくして血栓症を予防する作用
EPAのサプリメントについて
エイコサペンタエン酸(EPA)は、
ドコサヘキサエン酸(DHA)とともに
魚油に多く含まれている多価不飽和脂肪酸の1つであり、
コレステロール値や中性脂肪値を下げ、
生活習慣病を予防するとして、注目されている成分です。
EPAの大量摂取は出血しやすい?
EPAは、血液の粘度を低下させ、
赤血球の変形能を高めることによって血液を固まりにくくして、
脳梗塞や心筋梗塞などの血栓症を予防することから、
大量に摂取すると出血しやすくなると考えられていますが、
実際に問題となったケースについては報告されていません。
★EPAの作用は?
EPAは、DHAと同様に、
n-3脂肪酸に分類される多価不飽和脂肪酸です。
グリーンランドでは、
n-3脂肪酸の摂取量が多いのですが、
住民の間では、
動物性脂肪の摂取が多いにもかかわらず、
心臓病(冠動脈疾患)がほとんど認められないというデータから、
n-3脂肪酸が粥状硬化(動脈硬化)を
予防するのではないかと注目されました。
これについて、基礎研究では、
脂質代謝の改善や血液凝固異常の改善が示されています。
EPAの検証データ
EPAの高脂血症に対する効果は、
DHAも含めたn-3脂肪酸の作用として検証されてきました。
これまでの研究報告によりますと、
1日あたり4g以下のEPAとDHAを摂取する場合には、
LDL(悪玉)コレステロール値を5〜10%程度低下させ、
中性脂肪値も25〜30%程度引き下げる効果があるそうです。
★臨床試験での効果について
ある臨床試験では、
EPA600rとDHA260rを
高脂血症傾向のある被験者に12週間投与したところ、
中性脂肪値の低下が認められたということです。
また、糖尿病患者を対象にした臨床試験では、
1日あたり1800rのEPA投与によって、
総頸動脈の肥厚が改善したといいます。
さらに、神戸大学からの研究報告では、
本態性高血圧患者17名を対象に、
1日あたり2700rのEPAを8週間投与したところ、
収縮期血圧の低下が認められたそうです。
EPAのうつ病への効果は?
うつ病や統合失調症に
EPAが効果的であるという研究があり、
これが注目されています。
この研究では、1日あたり2gのEPAを2週間、
従来の抗うつ治療と併用した結果、
うつ状態の改善が認められたそうです。
ただし、EPA自体の抗うつ作用については、
さらに検証が必要であるといわれています。
★EPAの認知症への効果は?
EPAを認知症患者に投与することによって、
認知機能の改善が認められたといいます。
また、EPAをアルギニン(アミノ酸の一種)
などと一緒に手術前に投与することで、
術後の感染症を予防し、
創傷の治癒を促進するという報告もあります。
EPAの摂り方は?
EPAについては、
特に決められた摂取量というのはありません。
ただし、生活習慣病の予防や改善を目的とする場合には、
短期間では効果が期待できませんので、
継続して利用するようにします。
EPAが含まれているものは?
EPAやDHAは、
イワシやサバなどの青魚に多く存在しているほか、
マグロの眼球近くの脂肪組織にも豊富に含まれています。
なので、EPAは、
特に精製した成分でなくても効果は期待できます。
ただし、EPAは酸化しやすいですから、
信頼できる製品を選ぶことが大切です。
EPAはどのような点に注意が必要ですか?
EPAは、
通常の食材に由来する成分なので、
特に問題となる健康被害や副作用は知られていません。
また、他のサプリメントや医薬品との
相互作用については報告されていませんので、
併用は問題ないと思われます。
なお、EPAサプリメントについては、
いくつかの注意書きを見かけることがありますが、
これはすべて理論上の推測によるものです。
EPAのサプリメントについて
エイコサペンタエン酸(EPA)は、
ドコサヘキサエン酸(DHA)とともに
魚油に多く含まれている多価不飽和脂肪酸の1つであり、
コレステロール値や中性脂肪値を下げ、
生活習慣病を予防するとして、
注目されている成分です。